Sep 21, 2014

「自分の存在を感じる」とは?


私の目指すマッサージセラピー”で「自分の存在を感じる」ことが身体と心の健康につながるとお話ししました。哲学的なことではありませんし、超自然的な意味合いも含んでいませんのでご安心を。

「自分の存在を感じる」とは「自分の今この瞬間の気持ちと感覚に気づく」ことです。「アウェアネス」「気づき」「マインドフルネス」とも呼ばれます。マッサージ中、身体の感覚を観察してみてください。感覚でもいろいろあります。気持ちよさだけではなく、身体が温まっていく感覚、ジーンとする感覚、身体が重くなっていく感覚。体内で起こっていることを判断したりせずに、あるがまま受け入れてください。無意識のうちに緊張させている身体の部分にも自ら気づくことができ、解放することができます。また、今まで気づかなかった痛みにも気づくかもしれません。感覚に伴って感情も湧いてくることもよくあります。でもその感情は理解しようとしたりせずにそのままにしておいてください。思考ではなく、感覚に意識を向けると「行動を起こしている自分」ではなく、ただそこに「今存在している本来の自分」を感じられるようになります。それが、心身ともに深いリラクセーションにつながり、特にストレス対処に効果があります。

また、ヨガでも取り入れられていますが、呼吸(腹式呼吸)を意識する方法も役立ちます。鼻から吸って口から吐くリズム、またそれに伴う胸の動きや感覚などに集中してみてください。まわりのざわめき、雑念から遠ざかることができます。イライラしていたり、緊張している時、ストレスを感じている時など、心を落ち着かせるのに効果があります。

「ボディスキャン」と言われていますが、目を閉じて一つ一つ身体のすべての部分に意識を集中させる方法もあります。気軽に始めたいならば、座っている時に足の裏の感覚〜足が靴に接している感覚、地面に接していている感覚、重心が偏っているかなど足だけに意識を向ける〜から始めて、慣れてきたら他の体の部分を足していくといいかもしれません。本来ならば、静かな部屋で仰向けに寝て全身「ボディスキャン」をするのが効果的です。

方法は他にも座禅、メディテーションなどがあります。自分の感情と感覚に意識を向けてみてください。解放感あるしなやかな心をはぐくみます。